自宅訪問のマナー!玄関先から帰る時までの作法やお礼の仕方
お世話になっている方へのお礼や時節の挨拶など、目上の方のご自宅を訪問する機会ってありますよね。
なかでも、改まったご挨拶やビジネス関連の訪問の場合は、特にマナーには特に気をつけたいところです。
目次
自宅への訪問に関する作法やマナーについて解説
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お礼や挨拶のために訪問し、マナー違反の行動やちょっとした不注意で相手に不快感を与えてしまっては本末転倒です。
そこで、こちらでは訪問の際の服装から手土産の選び方から渡し方、玄関先から和室や洋室へ通された際のマナー、訪問中の礼儀作法からおいとまのタイミングやお礼まで、自宅への訪問に関する作法や注意点について詳しく説明しています。
訪問の際の服装のマナー
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訪問の際の服装に関しては特に決まりはありませんが、相手に不快感を抱かせるような服装は避け、清潔感のある服装を心がけたいですね。
女性であればワンピースや、座った時に足の出ないパンツスタイル、ツーピーススタイルなども好印象に一役買ってくれます。
男性はジャケットやシャツ、スーツなどが一般的ですが、夏場は涼やかな素材のものや爽やかな色を選ぶと好印象にもつながります。
相手のご自宅にお伺いする場合は靴を脱ぐことになるので、靴下やストッキングにも気を配り、くれぐれも裸足は避けるようにしましょう。
また、女性はナチュラルなメイクを心がけ、男女ともに髪型は清潔感のある形に整えておくのが良いでしょう。
手土産の準備の仕方
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訪問に際しては手土産を持参するのがマナーですので、あらかじめ用意しておきましょう。
一般的には和菓子や焼き菓子、果物といった「日持ちのする、消えもの」が無難ですが、先方の好みに合わせたお酒や飲料、旬な食品を持参するのも喜ばれます。
ただ、訪問先の近くで手土産を購入するのは、間に合わせといった印象を与えてしまうため避けるようにしましょう。購入した際の紙袋のまま持参しても構いませんが、フォーマルなシーンならば風呂敷に包むのが好ましいですね。
手土産の価格はお相手との関係や訪問内容によって異なるものですが、あまりにも高価すぎるものは相手に気を遣わせることになりかねないため配慮が必要です。
手土産には「のし」は必要?
きちんと準備をしたことを伝えたい場合は、紅白蝶結びの水引や熨斗(のし)をかけておくと丁寧です。
その場合は表書きには「御挨拶」や「御礼」、「粗品」、「粗菓(そか)」、「御伺い」など、訪問の目的に合わせた内容にします。
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訪問の時間帯やタイミングのマナー
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訪問時に気をつけておきたいことは、どんな場合であっても必ず先方にあらかじめ連絡をし、相手のご都合を伺って約束をしてから訪問するということです。
アポイントを取らずに突然訪問することは避けましょう。不慣れな土地の場合は、遅刻しないよう早めに出発しておくと安心ですね。
外での待ち合わせなどと違い、訪問の場合は約束の時間より早く伺うことは先方の用意が整っていない場合もありますので避けるようにします。交通事情などで大きく遅れた場合などは、先方に連絡を入れるようにしましょう。
玄関でのマナー、玄関で手土産を渡す場合
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玄関先では簡単な挨拶ですませ、部屋に通されてから丁寧な挨拶をしましょう。
手土産は部屋に通されてから渡すのがマナーですが、生菓子など「要冷蔵」のものや、アイスや生花といったものは内容を告げたうえで玄関先で渡しましょう。
玄関のドアを閉める際は後ろ手にならないよう注意し、靴を脱ぐ際も正面から脱いで靴を揃えるようにしましょう。
どちらの場合も先方へお尻を向けることはないように、斜めを向いて行うとスマートです。
和室に通されたときのマナーと手土産の渡し方
和室に通されたら、相手が来られるまでは座布団には座らずに、出入りに邪魔にならない形で入口付近の下座に座って待つようにします。
その後、改めて丁寧な挨拶をします。あいさつは指をそろえて両手を畳に軽くつけ、背中を丸めないようお辞儀をして「お招きありがとうございます」、「お時間をいただき、ありがとうございます」などとお礼を述べましょう。そして、あいさつの後に手土産を渡します。
ここで注意したいのは、手土産は「紙袋や風呂敷から出して渡すこと」、そして「正座のまま手土産が相手方の正面を向くようにして両手で差し出す」ということです。
座布団へは、勧められてから座るようにしましょう。部屋の移動の際は敷居や畳のヘリ、座布団を踏むのはマナー違反なので注意ください。
洋室に通されたときのマナーと手土産の渡し方
洋室の場合は、立ち上がってあいさつを行うのがマナーです。
相手を待っている場合は勧められた席か、入口付近の下座に座っていても構いませんが、あいさつの際は立ち上がり、あいさつの言葉とともにお辞儀をします。
手土産は座る前に渡すようにしましょう。和室の場合と同様に、手土産の正面を相手方に向け、両手でお渡しします。
椅子やソファーには、勧められてから座るようにしましょう。背筋を伸ばして浅めに腰掛けると見た目も美しく見えますね。足を組んだり、背もたれにもたれかかるような深い座り方は、横柄な印象を与えかねないため注意しましょう。
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出されたお菓子や飲み物のいただき方
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お菓子や飲み物は相手方がせっかく用意してくださったものなので、遠慮せずにいただくようにしましょう。好みのお茶を聞かれた場合も遠慮なく伝えて問題ありませんが、細かく注文をつけることは避けましょう。
飲み物やお菓子をいただく際には「いただきます」と挨拶し、手をつけたお菓子は残さないように。また、カップについてしまった口紅は帰る時にはふき取るようにしましょう。
帰る際のマナー、おいとまの仕方
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自宅を訪問する際の滞在時間は、1時間程度を目安に長居はしないように配慮し、おいとまは自分から切り出すようにしましょう。出されたお茶やお菓子は残さないようにいただくと、もてなす側も気持ちが良いですね。
和室では座布団を外してお礼のあいさつをし、洋室では立ち上がってお礼の挨拶をします。荷物とコートは持ったまま玄関先でもう一度軽くあいさつをし、脱いだスリッパは元の方向に返しておきましょう。
コートは玄関を出てから着るようにするのが礼儀ですが、勧められた場合はその場で着ても構いません。
訪問の後のお礼の仕方
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訪問後はお礼を改めて差し上げるようにすると印象も良いですね。親しい間柄であれば当日中、もしくは次の日に電話やメールでお礼を伝えましょう。きちんとした形をとるならお礼状を3日以内にお送りし、感謝の気持ちを伝えると丁寧ですね。
訪問中は喫煙を控えたり、お手洗いもなるべく借りないように前もって済ませておくと、お話に時間を使えて良いですね。また、自分で出したゴミは自分で持ち帰るようにするとスマートです。
他人のお宅への訪問は、様々な場面で心遣いや礼儀作法があらわれるものなので、きちんとした大人の振る舞いを心得ておきたいところです。